これっきりの出会いにしたくないとき
恋愛の成立条件として「自己開示」というのがあります。 自己開示とは、自分がどのような人間であるかを相手に話すことです。
自己開示は、旅行先などで出会った相手に対して、その場かぎりの出会いで終わらせたくない場合に力を発揮します。
自分のことを話すということは、「私はあなたを信用しています」というサインを相手に伝えることになります。
たとえば、誰かに打ち明け話をされれば「自分を信頼して話してくれている」と感じて、自分の個人的な話もしようという気になります。
そこにはいわゆるギブ・アンド・テイクのような原理が背後に働いており、相手から開示された側は自分も開示しやすくなります。
こうして、お互いに自己開示を繰り返すことによって、二人の関係はしだいに親密なものへと深まっていくのです。
自己開示にはある程度のリスクも伴います。
ひとつは、正直にしゃべったことを相手が人にもらしてしまい、いやな思いをするかもしれないこと。
もうひとつは、相手が自分の自己開示を受け止めてくれず、軽くかわされるかもしれないこと。 そういう相手に対しては、今後は自己開示することはせず、つきあいもほどほどにすればよいのです。
いずれにせよ、ある程度のリスクをおかす勇気をもって一歩踏みこまないかぎり、二人の関係が今以上に深まることはないのです。
「これっきりの出会いにしたくない」と思った相手には、なるべく早く、あなたの過去と現在の生活を明らかにすることです。
過去といっても、男性関係ではありません。
子どもの頃の話でいいのです。
育った環境とか、心の奥に大切にしまっている思い出とかを、できるだけ具体的に話すのです。