感情の裏に隠された心理
好きだからやさしく見える心理
人間の「知覚」は、その人の主観によってとても歪曲されやすいものです。 同じ物を見ても、人によって見え方がかなり異なるというということです。
見え方の違いに大きく影響を与えるのが、過去の体験や、その瞬間に何を欲しているかということです。
恋愛においても、人は相手のことをあるがままに見るのではなく、そう見たいと欲するように見る傾向が強いです。
恋人について、「なぜ彼を好きになったの?」と聞かれて、「とてもやさしい人だから」と答える場合にも、そこにはかなりの知覚の歪みがあると考えられます。
「やさしい人だから好きになった」のではなく、実際は「好きになったからやさしい人に見えるようになった」といった側面がかなり強いはずです。
愛されれば愛されるほど不安になる心理
相手に愛されれば愛されるほど、ますます不安がつのってくるという女性がいます。
相手に好意を示されれば示されるほど、受け入れられれば受け入れられるほど、それによる喜びよりも「捨てられてしまうのではないか」といった不安のほうが勝ってしまうのです。
このような女性の場合、相手に向けられている不安という感情は、実は過去のある人に対して向けられていた感情である可能性が大きいです。
今目の前にいる相手に対して、母親とか初恋の人などに向けられていた過去の感情を、無意識のうちに移転しているのです。
特に、幼児期に母親に全面的に受け入れられてもらえないという気持ちを抱いたり、見捨てられるという不安を感じて育った女性にとっては、成長してからの人間関係においても、相手を信頼しきるというのが非常に困難になります。
そこで考えてみなければならないのは、その不安が本当に目の前の相手によって呼び起こされたものであるか、それとも過去の感情が移転されたものであるかということです。
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